OISEAU BLEU YAMAGATA

ウエディング 2018/05/21

シェフの部屋17

オワゾブルー料理長の横山恵一です。

春の山菜も終わりに近づき、夏野菜が今から美味しくなってきます。

力強い元気な野菜に負けずに過ごしていきたいものですね。

 

元気といえば弊社では積極的に人材育成に取り組んでいて、今年の4月に19名の新入社員が入社いたしました。少子化問題で人材不足の世の中ですが、うれしいかぎりです。

 

 

現在、20代~30代の山形市全体の料理人が現在不足しています。山形県の人口減少もあり

また、「職人の世界は厳しい、割に合わない、給料が安い」などの話をよく耳にします。

たしかに私たちの時代は休みもなく労働時間が長く給料が安いでしたね。他にもっと楽で休みがあって給料が高い仕事はたくさんありますからね。でも、ようやくその問題も解決しはじめてきました。男女平等もあり女の子の料理人も増えてきています。労働環境改善に取り組んでより良い仕事ができるようにと。

 

先日本を読みました。「なぜ今の若者は3年で仕事を辞めるのか」という本です。

前より環境がよくなった世の中にもかかわらず離職率が高いのはなぜなのか?

その本では大きく分けると3つの要因があるそうです。まず、ひとつはバブル時代と崩壊後の変化。ふたつ目はそれによっての年功序列と能力主義の会社の変化。三つ目は派遣会社の拡大やSNS普及による職の選択の変化です。詳しくは書きませんが私自身納得させられました。そのことをふまえて今後どうやって職人という厳しい環境に魅力を感じてもらえるのかが課題となってきます。

 

職人とは技術と経験、勘、センス、があってのもの。まず、技術は長い経験、努力が必要です。技術の裏付けがあって勘とセンスがついてきます。会社の勤務時間内で与えられた仕事だけですぐ身に着くものではありません。今の時代の休みがあって労働時間が少ない人と一昔前の朝から晩まで仕事をしていた人。どちらの技術と経験が上がるのでしょう?技術の進歩に近道はないと思います。ある学校の先生が言っていました「技術や経験はなくなること、取られることはない」と。そこがわかってもらえたら幸いです。

 

 

ファストフードや冷凍技術の進歩で簡略化され、マニュアルだけで料理が出来上がってしまうシステムもあります。誰でもできるなら料理人はいらなくなります。

それなら誰もできない料理をつくる事が職人の仕事なのではないのでしょうか。    そんな事を考えながら秋のブライダルフェアーにむけての料理をつくっていこうと思っております。ぜひご期待ください。