OISEAU BLEU YAMAGATA

カフェ TREE 2017/10/25

作法とは身を守る鎧ではない!相手に贈る花束だ!

こんにちは

オワゾブルー山形キッチンスタッフの福田千加良です。

秋ですね。
長袖か半袖で迷っていたのも束の間。もうコートはいるか?いらないか?の気温になりました。
玄関のドアを開け一歩外へ出ると服装のチョイスミスに気付く…
そんな毎朝に小さい秋を感じている今日この頃。皆さま如何お過ごしでしょうか?

山は彩り始め自宅近くの水場には朽葉が並び紅葉筏(もみじいかだ)が出来ています。
その様子を見る度に石油ストーブで乾燥した部屋でチョコレートを食べながら一日中読書(漫画)をしたい気分になるのは私だけでしょうか。

さてさて本題に入ります。

今回はTREEにおけるテーブルマナーについて考えたいと思います。

先日お客様よりこんな質問を頂戴致しました
①乾杯の時はワイングラスを合わせてもよいか?
②パスタにはスプーンを使ってはダメか?
という内容です。

中々シンプルでありながら奥深いご質問です。
私自身の考えも含めお答えさせて頂きます。





まず①です。
どうぞどうぞ合わせてください。

そもそも乾杯の起源は・・とまではさかのぼりませんが、私共はお客様に五感全てで食事を楽しんで頂きたいと思っています。グラス同士が奏でる音も是非楽しんでください。強すぎはアレですが・・
又、世界的グラスメーカー、リーデル社も公式にグラスを合わせる事はマナー違反ではない。と発表しています。グラスを作っている人達が良いと言っているのですから、もう合わせちゃいましょう。何より合わせた方が楽しいですし!



次に②です。
どうぞどうぞどうぞお使いになってください。

本場イタリアではフォークのみでスプーンを使う事は殆どないです、又厨房の賄いがパスタの場合でもスプーンは使いません。
しかし、しかしですよ、ここは日本です。本場式に囚われる必要はないのです。

例えば髪の長い女性がいるとしましょう
(男女差別になるとアレなので髪の長い男性でも可にします)
この女性(男性)が姿勢を綺麗に保ちつつも髪が汚れない様にパスタを召し上がるには、スプーンでクルクル巻きにしてから口に運ぶのが良いかと思いますし、フォークだけだと背筋を曲げないと食べにくいです。いわゆる犬食いに近い感じになります。

またパスタを落として洋服を汚す可能性も少なくなります
こんな利点だらけのスプーンを「本場は…」という理由で排除するのはどうでしょうか?
意外とスプーンは機能美満載なのです、必要な方にはすぐにお持ちします!
遠慮なくお申し付けください



少し話がズレますがコーヒーカップの取っ手も砂糖やミルクを使うお客様だと事前にわかっていれば、アメリカンだろうと左でだしますし、ブラックで飲まれると知っていれば普通のブレンドコーヒーでも取っ手は右で出します(たまに間違えますが…)
状況により色々変わるのです。

 
テーブルマナーとはお客様同士が気持ちよく食事をする為のちょっとした約束事であって、守るために存在している訳ではありません。
「こうした方が楽しいだろう」「こうやった方が食べ易いだろう」という相手への想いやりの上に成り立っている物だと思います。
TREEでは形式に囚われ過ぎずにリラックスしてお食事とお酒をお楽しみください。




ちなみにノリノリでこの角度からジンジャーエールを抜栓しようとしている新人のランブルスコ君はこりゃもう完全にマナー違反なのであとできつーく注意しておきますねー